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音楽:Need Your Light / Ra Ra Riot

早いもので2016年も半年が経とうとしている。正直なところ特別な感慨があるわけでもなく、定めた目標に向かって然るべき道程を進めているかの振り返りと目標の確認をする程度な僕だけど、一つこのタイミングに何か意味付けができるとしたら、iphoneに変えて1年が経ったということがある。

 

iphoneに変えた理由はただ一つで、Apple Musicをすぐにでも始めたかったからだ。つまり僕にとってiphone1周年はApple Music1周年くらいの感覚がある。

Apple Musicは誇張抜きに僕の人生を変えたと思う。元々音楽を聴くのは好きだったが興味がとんでもなく加速した。1年前の今日と今とでは知識量に歴然の差がある。今となっては昔から半年毎にやってきた聴いてきた音楽の総括も情報が多すぎてまとめるのに一苦労だ。

 

Need Your Light / Ra Ra Riot 

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そんな中でも最初に書きたいというか書かれるべきだと思ったのが彼らのこと。

ボーカル、ギター、ベース、ドラムというオーソドックスな編成にバイオリンがプラスされた5人組で、ジャンルはwikipedia的曰くバロックポップらしい。エレクトロとダンス感故かハウスロックと書かれているものも見たこたがある。まぁつまりオルタナってヤツなんだろう。

  

今作では、あの"リライト眼鏡"ことアジカンごっちも絶賛しており知っている人も少なくないのかもしれないが、僕が最初に彼らを知ったのはBoyという曲である。

 

https://youtu.be/NKGfQCOyCCA

 

出会いは本当に衝撃で、放っておけば3連休誰とも話さず口を開かないなんてこともザラなサブカルクソ陰キャこと僕が声帯を全開にして'Foooooooooo'と叫んでしまうほどであった。ここ最近で1人でそんな叫び声をあげるヤツなんてドラマ"僕のヤバい妻"の伊藤英明くらいしか見たことがない。伊藤英明か豊田くんかってもんだ。不思議で洒落たベース。バンド演奏を喰わない、それでいて存在感は絶妙に際立つバイオリン。そのまま曲の広さを作るさながら吹き抜けのような透明な高音ボーカル。US音楽らしいall happy感覚。すごくない?すごくない。そう(憤怒)。

 

現在時点でmy再生回数1位になるほど聴き込んでいる曲を描いたバンドの新作を僕が楽しみに待たないことがあろうか(反語)。ということで心を落ち着かせるために大好きな耳かきで痛いと痛気持ち良いの境界ギリギリを探るなどして待っていた新譜も、一聴して流石の一言であった。

というわけでようやく新譜の感想である。

 

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Ra Ra Riotの「Need Your Light」を @AppleMusic で聴こう。
https://itun.es/jp/S0zk_

 

ボンヤリとした表現だが、まず第一に水中から地上を見たときの感情を音楽化したような楽曲たちだと思った。深淵とはまた違う、明るさを伴う広がりが感じられる。光の夢幻、といったところである(反対の闇の夢幻については後々言及したい)。アルバム名と、一曲目のタイトル(Water)がバイアスになっているのかもしれないが、とはいえ彼らもそんなイメージでこのアルバム作ったのではと思わされる。

 

アルバムとしての具体的な良さを述べていくと、曲毎の主役が違う中でアルバムとして一つの纏まりになっているところに洗練を感じる。そしてそれがたまらなく美しい。

1〜3曲目にかけて順調に上っていくBPMと、特に2曲目のハウス×エレクトロポップ感は上品で心地よい高揚感をもたらす。また3曲目のForeign Loversは曲の中でベース、バイオリン、シンセ各々が主役になりそれでいて一体ともなっており彼らの音楽的懐の深さを痛感させる。

そのまま流れ込むNeed your lightでは今度はドラムがクールな煌きを放つし、Call Me Outはバロックらしいバイオリンと突き抜ける高音が壮大だ。

ドラムの3連に支えられてさらに壮大な世界観を創るInstant breakupは、マジInstant breakupとかやめてよずっと一緒にいるって約束したじゃん、って感じだし、次曲のEverytime I'm ready to hugにはそうだよねあんなこたしといと別れるだなんて許せないからって気持ちになる。なのにアルバムはもう終盤とか超ウケんね。そうやって結局期待だけさせて私の下を離れていくのねあなた。

 

情緒不安定だから文体がおかしくなってしまった。まぁでもこれだけの起伏がありながらクドくない、満足満腹だけど気持ち悪くはならない楽曲群のその多様性には本当に衝撃で。僕自身は音楽的優劣の共通基準の一つに多様性を掲げているんだけど、Ra Ra Riotのそれはなんというか"本当にちょうど良い"。そして一見多様性とは矛盾するけれども、一貫性による裏打ちが存在するところもバンドとしての力量を感じずにはいられない。

 

邦楽で〇〇が好きな人は是非、などと言った紹介が出来れば多くの人にとってよりとっつき易くよりバリュアブルだし、何より邦楽大好きマンの僕が書く必然性も出てくるんだけど、彼らのこのアルバムを邦楽の誰かと関連付けるのは少し難しい。日本ではありそうでないジャンルなように思う。似たものを感じる人がいたら是非教えて欲しいところである。

青空美しい晴天の午後、芝生の上なんかで聴くも良し。行きつけの純喫茶で冷たいコーシーを嗜みながら聴くも良し。落ち着きあり時間の流れが早すぎないポジティブ空間に1番合ってそうなアルバムだと思うので、自分がそんなシチュエーションに遭遇していたら、その時は是非。